トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第20回 : NIGHT CALL

エピソードデータ

深夜に一人で見てちょっと後悔した、かなり怖ーい話。しかし、オチの意味をよくよく考えると切ない話

タイトル:NIGHT CALL
日本放映時タイトル:真夜中に呼ぶ声
エピソード番号:#139 (第5シーズン)
放送日: February 7, 1964
脚本: Richard Matheson
私のお気に入り度:ベスト20

あらすじ

ある嵐の夜、2:00頃、一人暮らしの老婦人のベッド脇の電話が鳴り響く。

電話をとってみても、無言電話。

ただのイタズラか? とは思ったものの、それ以降、夜な夜な、深夜に電話がかかってくるようになる。

やがて電話の向こうから、かすかに聞こえてくるようになったのは、何やら無機質で異様な、「ハロー・・・ハロー・・・」という、か細い声。

たまりかねて、日中に電話会社にクレームを入れてみると、意外な返事が返ってくる。

「おかしいですね。あなたの家の電話を調べたのですが、どうやら、先日の嵐の夜に、電話線が切れてしまっていたようなのですよ。故障なので、もちろん、修理しに伺いますけどね。でも、故障した電話線から、深夜に電話がかかったなんて、何かの間違いじゃないのですかねえ」
「電話線が切れている?」
「ええ、そうです。切れた電話線の端は、誰もいない墓地に落ちていたんです。だから、どこからもあなたの家に電話のかけようがなかったはずなんですよ・・・

近所の墓地と聞いて、老婦人は唐突に、ある過去の事故のことを思い出す、、、!

評価

いやですねえ、このエピソード。完全に油断して、私、真夜中の、それこそ2時頃に、部屋で一人でヘッドホンで鑑賞していたのですが、途中でかなり背筋がヒヤヒヤ、怖くなってしまいましたよ。なんてことない話なのですが、突然鳴り響く電話のベルの音とか、そして受話器の向こうから聞こえてくる無機質な声のブキミな感じとか。演出が本当にうまい小品と思います。

「トワイライトゾーンといえば、SFやファンタジーもいいけど、やっぱりゴーストストーリーが好き!」という(私のような)方には、ぜひオススメの作品です。ただし、後半、物語が一気に展開してくると、存外、切なくて深い話だったりします。ラストは、ちょっと、涙腺がゆるみます。でも、やっぱり、怖い

作中の気になる英語表現

とてもシンプルな構成のエピソードなので、あまり凝った英語表現、というものは出てきません。ここは、実用にも使える(かもしれない)英語表現を学ぶ、という意味で、無言電話に対してキレる(あるいは怖がる)主人公のセリフを真似してみましょう。海外に住んだり、旅行したりしている最中の夜中に、無言電話がかかってきたら、以下のような英語表現で対抗してみましょう。以下、すべて、無言電話に対して「ちょっと、どちら様ですか!」とキレ気味に叫ぶ言葉です。

“Who’s on the line!”
“Who’s there!”
“Who is it!”

そして、朝になったら、電話会社に以下のようにクレームを入れましょう。

“Last night, about 2:00 a.m. my telephone rang. I answered it, but no one spoke!”

それで電話会社が調べてくれて、「電話線を追ってみたんですが、切れてお墓の中に落ちていましたよ」と言われたら、、、そのときはそのときで、どうするか、考えましょう!

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第76回 : The Man in the Bottle

エピソードデータ

なんでも願いを叶えてくれる(と言いつつ、いちいちひねくれた形で願い事を解釈する)妖精が出てくる、まぁ、よくあるパターン。ですが、みっつ目の願い事の曲解ぶりには笑ってしまいます

タイトル:The Man in the Bottle
日本放映時タイトル:家宝の瓶
エピソード番号:#36 (第2シーズン)
放送日:October 7, 1960
脚本: Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト76

あらすじ

ロンドン(と思われる街)で古物商を営むキャッスル夫妻。その純朴な人柄で近所から愛されてはいたものの、人が良すぎて、変な古物ばかりを持ち込まれ、商売のほうはさっぱり。それどころか、電気やガスの料金支払いも滞納が続いている始末。そんな時、貧しい老婦人が持ち込んできた「家宝の瓶」を開けてみると、中から不思議な風貌の男が現れ、「なんでも四つまで、願い事をかなえてあげましょう」と申し出てくる。喜んだ夫妻は、知恵をしぼって、願い事をしていくのだが、この妖精、どうもいちいち、願い事を変なふうに解釈する癖があるらしく。。。

評価

残念ながら、まぁ、ありがちなストーリー。つまり、「なんでも願いを叶えてくれると言い張る奴に、ろくな奴はいない。結局、最後の願いは『もとの平凡な生活に戻してください』になっちゃった」パターン。ドラえもんを含め、このパターンのエピソードは日本のドラマや漫画でもさんざん使われているので、正直、あまり珍しくもない。ただ、三番目の願い事、「権力が欲しい」に対する妖精の対応には、ちょっと笑ってしまいました。「そうきたか!」と。

作中の気になる英語表現

しつこく「ありがち」と言ってしまった手前、「なんでも願い事を叶えてくれる妖精さんにもし遭遇したら、英語でどう願い事を言えばいいのか」のパターンを、練習しておきましょう。

まず大前提として、「願い事」を口にするときの動詞は、I wish です。I hope と混同しないように注意しましょう。微妙なニュアンスの違いですが、I wishは「願い事(荒唐無稽な絵空事を含めて)」系で、I hopeは「現実的な条件」系です。I wish なら「絵空事とわかっていますが(無茶な願いなのですが)、そうならいいなと夢見ています」。I hopeなら、「現実的にそうなるだろうと信じています」。という感じ。

早い話が、たとえば受験生の友人を励ますつもりで、「I wish you pass the exam」と言ってしまうと、「あなたが試験に受かることを祈っていますよ、まぁ、現実には無理でしょうけどね!」とイヤミを言っていることになっちゃいます。そういうときはhopeのほうを使いましょう。

本エピソードの妖精のように、「荒唐無稽な願いでも、なんでもかなえてくれる」妖精を目の前にしたら、文頭にはI wishが似合います。このあたりは、かのウェス・クレイブン先生(『エルム街の悪夢』を生み出した偉大な映画監督!)が製作総指揮をした、『ウィッシュマスター』シリーズを見ると、たくさんの(しょうもない)願い事の英文サンプル(と、それに対する悪意ある曲解の実例集w)が見られます。

このエピソードで面白いのは、妖精(ジン)がどうも正直に願い事を叶えてくれないらしいと察した主人公が、練りに練って、慎重に言葉を選んでお願いをする、三つ目の願い。

I want to be the head of a foreign country who can’t be voted out of office, but it must be a contemporary country.
(私をどこか外国の指導者にしてくれ、おっと、選挙によってクビにされることのないような、完璧な独裁者だぞ。あ、それと、古代とか中世とかじゃなくて、現代の国ね!)

ここまで細かい条件を付けた主人公。この願い事に対して妖精が仕掛けたのは、、、なんとなく、ぴんとくるかもしれませんが、以下、数行の空白行をあけて、ネタバレしますね。











はい、ネタバレです。
上記の願い事をしたせいで、主人公はアドルフ・ヒトラーにされちゃいます(笑)。確かに古代や中世でもないし、選挙でクビにされることもない独裁者ですね。なるほど、このオチに持ち込むために、主人公の設定がイギリス人だったのか!?とまで勘ぐってしまう、なかなかスパイスのきいた名編なのでした。

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第75回 : Where Is Everybody?

エピソードデータ

すべてはここから始まった!長期シリーズの記念すべき第一回放送!

タイトル:Where Is Everybody?
日本放映時タイトル:そこには誰もいなかった
エピソード番号:#1 (第1シーズン)
放送日: October 2, 1959
脚本: Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト75

あらすじ

一人の米空軍飛行士が、ふらりと迷い込んだのは、アメリカののどかな田舎町。教会、シティホール、カフェテリア。アメリカの典型的な町にそろっているべきものは、すべてそろっている。けれども、この町、何かが、変だ。

どの建物を訪ねてみても、どの戸をノックしても、電話ボックスを試してみても、とにかく、人間が一人も出てこない。そもそも人影もまったく、見当たらない。

無人の町、というわけではないのです。だって、カフェのジュークボックスでは音楽がかかっており、灰皿のたばこからはまだ煙が上がっている。つい数分前までは大勢の人がいた気配が、これだけ残っているのに!?

いったい、この町の人間は、みんなどこへ消えてしまったのでしょう?

評価

ロッド・サーリングが、撮影所内の、誰もまだ入っていないセットの中を歩いているときに閃いたという、アイデア一発もの。率直に、作品としての完成度はイマイチとは思うのですが、この後156エピソードも続くことになる長期シリーズ『トワイライトゾーン』の第一作として、歴史的な価値のある作品と言えるでしょう。

個人的には、第一作の内容が、ホラーでも、ファンタジーでもなく、かなり正統的な「50年代SF」であることに注目したいところ。本作のネタも、ドンデン返しも、古き良きアメリカ古典SFに「ありがち」な範囲に収まっているのですが、ここを母体にしてこの後、あれほどの多種多様なエピソードが生み出されることになるわけです。

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第21回 : One for the Angels

エピソードデータ

タイトル:One for the Angels
日本語版放映時タイトル: 死神につかれた男
エピソード番号:#2 (第1シーズン)
放送日: October 9, 1959
脚本 : Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト21

あらすじ

主人公のブックマンさんは、いわゆる「大道商人」。

高齢に負けることなく、今日も元気に街角に出て、ネクタイやハンカチを道行く人々に名調子で売り込み続けています。

そんなブックマンさんの前に、ある日、妙な雰囲気の若い男が現れます。彼は死神。ブックマンさんの寿命が今宵に尽きる為、迎えにやってきたのだ、とのことでした。ショックを受けるブックマンさん。

「自分は、確かに、しがない露天商だが、この世にやり残したことがある。唯一の得意芸であるセールストークの腕前を、長年かけて、磨いてきたのだ。この人生で最高の啖呵売りを一度、やってから死にたい。天国にまで聞こえるような一世一代の(One for the Angels)セールストークを、最後に一度!

そんなブックマンさんの住むアパートの前で、ふいに、交通事故が起こります。犠牲者は幼い女の子。「今夜がヤマ」と告げる医師、慟哭する家族。その後ろには、ブックマンさんにしか見えない、死神の姿が。どうやら、死神の今日の仕事は、ブックマンさんと、その幼い女の子、二人分のお迎えであるらしい。

そのとき、ブックマンさんの頭に、素晴らしいアイデアがひらめきます。
いそいそと商品を道端に並べ、調子のよい口上で、啖呵を切り始めるブックマンさん。
今日の販売ターゲットは、、、死神!
名調子で死神をひきつけ、女の子の魂を連れていく期限の時刻(今晩中)を、うっかり忘れさせる作戦です。

一人の幼い魂を救うための、一世一代のセールストークが、こうして始まりました!

評価

主人公の仕事は、日本でいう「啖呵売り」です。『男はつらいよ』の寅さんですね。調子のいい口上で相手をノセて、しょうもないネクタイやハンカチを購入させるお仕事。
ハッキリ言って、立派な仕事といえるものではありません。

ですが、その話芸が、ひとつの幼い生命を救う、という物語。人情味にあふれた、トワイライトゾーン初期の快作のひとつ。なんだか日本の落語に出てきそうな、ほのぼのとしたユーモアが心地よいエピソードです。

それにしても、、、本作に出てくる死神は、見かけはブキミでいて、なかなか話がわかる奴というか、いい奴というか、突っ込みどころ満載の天然というべきか。この死神さん、ネクタイやらハンカチやらをずいぶん衝動買いしてしまったようなのですが、買ったものを死の世界に持ち帰って、どう使うつもりだったんでしょうw

作中の気になる英語表現

本作を日本語で紹介するにあたり、工夫が必要なのは、主人公の職業と、「死神」の呼称でしょう。物語はほとんどこの2名の掛け合いで進んでいくわけですし。

まず、主人公の職業は、pitchmanです。日本語訳としては、大道商人、露天商、実演販売士。最近では、道端に限らず、TVコマーシャルや通販番組で調子よく売り込みトークをかけているプロのデモンストレーターも、pitchmanです。範囲としては、フーテンの寅さんから、ジャパネットの社長までを含んでしまうわけですね。

私は東急ハンズが好きなのですが、ハンズにも、よく実演で商品の店頭売り込みをかけている人がいますね。商品を購入しないにしても、うっかり、足を止めて口上を聞いてしまう。やはりプロ、たいしたものだな、と思います。ちなみに、ああいった、名調子(=pithc)で載せてくるセールストークは、sales pitchといいます。

もう一人の主人公、死神さんの職業(!)は、そのままdeathでOKです。日本語みたいに「神」などをつけなくてよし。そのまま、death。本作中では「ミスター・デス」などとも呼ばれていますが。当然ながらキリスト教圏では「神」は一人しかいないので、ではdeathは神ではなくて何なのだろう、となりますが、解釈はいろいろありますがdemonとして扱われている、というのが私の解釈。

デーモン、というのは、デビルとはちょっと違って、「半神」みたいな概念です。妖精とか、ギリシャ・ローマ神話に出てくるキューピットやらパンやらが、ここに近い。「人間以上だが神以下」な階層の存在ですが、もっとあからさまに言ってしまうと、キリスト教が入ってきたことで追いやられた民間信仰や神話の多神教上の神様たちが、ごそっとこの概念に押し込められた、というところです。日本神道の神様が歴史的経緯しだいでは妖怪に磊落することがあるのと、似ているといえば、似ている現象でしょうか。

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーン(1959年):邦題ミステリーゾーン:全エピソードリスト(寸評付)

※以下のリストは、本ブログ内で展開している『トワイライトゾーンで英語を学ぼう!』で紹介したリストの一覧となっております。「トワイライトゾーンで英語を学びたくはないが、エピソードの紹介だけを見たい!」という方は、以下を参考にしてください。

ちなみに、各タイトルのリンクをクリックすると、エピソードの詳細記事に遷移できます。

No.シーズンタイトル日本語放映時タイトル脚本放送日オススメ度寸評
1Season 1 (1959–60)Where Is Everybody?そこには誰もいなかった Rod SerlingOctober 2, 195975すべてはここから始まった。長期シリーズの記念すべき第一回放送
2Season 1 (1959–60)One for the Angels死神につかれた男Rod SerlingOctober 9, 195921大道商人と死神との、ユーモア溢れる掛け合い。なんだか日本の落語に出てきそうな、あったかい物語
3Season 1 (1959–60)Mr. Denton on Doomsday運という名の男 Rod SerlingOctober 16, 1959UCいきなり西部劇にちゃったった
4Season 1 (1959–60)The Sixteen-Millimeter Shrineスクリーンの中に消えた女Rod SerlingOctober 23, 1959UC若き日の栄光を忘れられない映画女優の身に起こったこと。映画好きにはたまらない展開だが、ちょっと甘ったるいかな。。。
5Season 1 (1959–60)Walking Distance過去を求めてRod SerlingOctober 30, 195917引き続き、「過去を忘れられない」系のファンタジー。けっこう泣ける
6Season 1 (1959–60)Escape Clause良心を売った男 Rod SerlingNovember 6, 1959UC主人公に同情の余地なし
7Season 1 (1959–60)The Lonely星に流された男Rod SerlingNovember 13, 1959UCいかにも50年代エスエフ、な設定と、物語
8Season 1 (1959–60)Time Enough at Last廃墟Rod SerlingNovember 20, 195916度を越した本の虫に突然襲い掛かった、あまりにも皮肉な運命。。。めちゃくくちゃ有名なエピソードなので、さまざまな場所でネタバレが!(w)
9Season 1 (1959–60)Perchance to Dream悪夢Charles BeaumontNovember 27, 1959UCUC
10Season 1 (1959–60)Judgment Night審判の夜Rod SerlingDecember 4, 1959UC寂しい客船のデッキにたたずむ、記憶をなくした一人の男。ちなみに私は、オープニングを見た瞬間に、オチの予想がついてしまいましたw
11Season 1 (1959–60)And When the Sky Was Opened誰かが何処かで間違えた Rod SerlingDecember 11, 19596最新鋭の宇宙船の飛行テストから戻ってきたパイロットたち。だけど、三人で乗ったはずなのに、二人しか出てこなかった。トラウマになる怖さ
12Season 1 (1959–60)What You Need彼に必要なものRod SerlingDecember 25, 1959UCこの主人公にも同情の余地なし
13Season 1 (1959–60)The Four of Us Are Dying顔を盗む男Rod SerlingJanuary 1, 1960UC自分の顔を自在に変化させられる男の物語。犯罪映画のノリを狙った?ちょっと異色作
14Season 1 (1959–60)Third from the Sun地球への脱出Rod SerlingJanuary 8, 1960UC日本語版のタイトルが豪快にネタバレしちゃってる。。。
15Season 1 (1959–60)I Shot an Arrow into the Air放たれた矢Rod SerlingJanuary 15, 1960UCUC
16Season 1 (1959–60)The Hitch-HikerヒッチハイカーRod SerlingJanuary 22, 1960 5ゴーストストーリー。「怖さ」という意味ではシリーズ随一
17Season 1 (1959–60)The FeverUCRod SerlingJanuary 29, 1960UCUC
18Season 1 (1959–60)The Last FlightUCRichard MathesonFebruary 5, 1960UCUC
19Season 1 (1959–60)The Purple TestamentUCRod SerlingFebruary 12, 1960UCUC
20Season 1 (1959–60)ElegyUCCharles BeaumontFebruary 19, 1960UC彼方へ飛び立ったはずの宇宙飛行士たちが着陸したのは、何から何まで20世紀のアメリカの田舎町そのままの風景の惑星。星新一っぽいブラックユーモアの小品。雰囲気はほのぼのとしていますが、見終わった後、背景をよくよく考えると後からゾッとする
21Season 1 (1959–60)Mirror ImageめぐりあいRod SerlingFebruary 26, 196016深夜のバス停でバスを待つ女性に突然降りかかる、ブキミきわまりない事件。「怖さ」という点ではかなり強力なエピソードなのに、この邦題はないでしょう、、、!(w)
22Season 1 (1959–60)The Monsters Are Due on Maple StreetUCRod SerlingMarch 4, 1960UCUC
23Season 1 (1959–60)A World of DifferenceUCRichard MathesonMarch 11, 1960UCUC
24Season 1 (1959–60)Long Live Walter JamesonUCCharles BeaumontMarch 18, 1960UCUC
25Season 1 (1959–60)People Are Alike All OverUCRod SerlingMarch 25, 1960UC火星に到着した宇宙飛行士たち。迎えてくれた火星人たちが地球人とそっくりなので安心したのも束の間、、、。このオチには笑っちゃいました、黒いですねー
26Season 1 (1959–60)ExecutionUCRod SerlingApril 1, 1960UCUC
27Season 1 (1959–60)The Big Tall WishUCRod SerlingApril 8, 1960UCUC
28Season 1 (1959–60)A Nice Place to VisitUCCharles BeaumontApril 15, 1960UCUC
29Season 1 (1959–60)Nightmare as a ChildUCRod SerlingApril 29, 1960UCUC
30Season 1 (1959–60)A Stop at WilloughbyUCRod SerlingMay 6, 1960UCUC
31Season 1 (1959–60)The ChaserUCRobert Presnell, Jr.May 13, 1960UCUC
32Season 1 (1959–60)A Passage for TrumpetUCRod SerlingMay 20, 1960UCUC
33Season 1 (1959–60)Mr. BevisUCRod SerlingJune 3, 1960UCUC
34Season 1 (1959–60)The After HoursマネキンRod SerlingJune 10, 19607夜中のデパートで起こる、怖くも、美しい怪事件。主役を張った女優さんはシリーズ随一のハマリ役だと思う
35Season 1 (1959–60)The Mighty CaseyUCRod SerlingJune 17, 1960UCUC
36Season 1 (1959–60)A World of His OwnUCRichard MathesonJuly 1, 1960UCUC
37Season 2 (1960–61)King Nine Will Not ReturnUCRod SerlingSeptember 30, 1960UCUC
38Season 2 (1960–61)The Man in the Bottle家宝の瓶Rod SerlingOctober 7, 1960UC
なんでも願いを叶えてくれる(と言いつつ、いちいちひねくれた形で願い事を解釈する)妖精が出てくる、まぁ、よくあるパターン。ですが、みっつ目の願い事の曲解ぶりには笑ってしまいます
39Season 2 (1960–61)Nervous Man in a Four Dollar RoomUCRod SerlingOctober 14, 1960UCUC
40Season 2 (1960–61)A Thing About MachinesUCRod SerlingOctober 28, 1960UCUC
41Season 2 (1960–61)The Howling Man嵐の夜Charles BeaumontNovember 4, 196022ヨーロッパのどこかの修道院で、アメリカ人旅行者が巻き込まれた、世界の運命を変えるほどの大事件。名作
42Season 2 (1960–61)Eye of the Beholderみにくい顔Rod SerlingNovember 11, 196010銀座の居酒屋で飲んでいる時に声をかけてきたオッサンも、「トワイライトゾーンといえば、あれ!」と覚えていた、超有名エピソード。シリーズ中、たった一作を人に勧めるなら、これ!
43Season 2 (1960–61)Nick of TimeUCRichard MathesonNovember 18, 1960UC田舎町のレストランに置かれているチープなおみくじマシーンが、客の運命を狂わせる。いかにも「トワイライトゾーン」らしい雰囲気の名作
44Season 2 (1960–61)The Lateness of the HourUCRod SerlingDecember 2, 1960UCUC
45Season 2 (1960–61)The Trouble with TempletonUCE. Jack NeumanDecember 9, 1960UCUC
46Season 2 (1960–61)A Most Unusual CameraUCRod SerlingDecember 16, 1960UCUC
47Season 2 (1960–61)The Night of the MeekUCRod SerlingDecember 23, 1960UCUC
48Season 2 (1960–61)DustUCRod SerlingJanuary 6, 1961UCUC
49Season 2 (1960–61)Back ThereUCRod SerlingJanuary 13, 1961UCUC
50Season 2 (1960–61)The Whole TruthUCRod SerlingJanuary 20, 1961UCUC
51Season 2 (1960–61)The InvadersUCRichard MathesonJanuary 27, 1961UC寂しい田舎で一人暮らしをしている女性。そこに突然、UFOが不時着してくる。このオチにはやられた!
52Season 2 (1960–61)A Penny for Your ThoughtsUCGeorge Clayton JohnsonFebruary 3, 1961UCUC
53Season 2 (1960–61)Twenty-TwoUCRod SerlingFebruary 10, 1961UCUC
54Season 2 (1960–61)The Odyssey of Flight 33UCRod SerlingFebruary 24, 1961UCUC
55Season 2 (1960–61)Mr. Dingle, the StrongUCRod SerlingMarch 3, 1961UCUC
56Season 2 (1960–61)StaticUCCharles BeaumontMarch 10, 1961UCUC
57Season 2 (1960–61)The Prime MoverUCCharles BeaumontMarch 24, 1961UCUC
58Season 2 (1960–61)Long Distance CallUCCharles Beaumont and William IdelsonMarch 31, 1961UCUC
59Season 2 (1960–61)A Hundred Yards Over the RimUCRod SerlingApril 7, 1961UCUC
60Season 2 (1960–61)The Rip Van Winkle CaperUCRod SerlingApril 21, 1961UCUC
61Season 2 (1960–61)The SilenceUCRod SerlingApril 28, 1961UCUC
62Season 2 (1960–61)Shadow PlayUCCharles BeaumontMay 5, 1961UCUC
63Season 2 (1960–61)The Mind and the MatterUCRod SerlingMay 12, 1961UCUC
64Season 2 (1960–61)Will the Real Martian Please Stand Up?火星人は誰だ?Rod SerlingMay 26, 19614雪に閉ざされたダイナーに集まった客たち。この中に火星人が紛れ込んでいるという噂が流れて。。。このオチ、「そうきたか!」と叫んでしまいました
65Season 2 (1960–61)The Obsolete ManUCRod SerlingJune 2, 1961UCUC
66Season 3 (1961–62)TwoUCMontgomery PittmanSeptember 15, 1961UCUC
67Season 3 (1961–62)The ArrivalUCRod SerlingSeptember 22, 1961UCUC
68Season 3 (1961–62)The ShelterUCRod SerlingSeptember 29, 1961UC超常現象も起こらずSF的な要素もない、リアル路線のエピソード。後味の悪さはかなりエグい
69Season 3 (1961–62)The PassersbyUCRod SerlingOctober 6, 1961UCUC
70Season 3 (1961–62)A Game of PoolUCGeorge Clayton JohnsonOctober 13, 1961UCUC
71Season 3 (1961–62)The MirrorUCRod SerlingOctober 20, 1961UCUC
72Season 3 (1961–62)The GraveUCMontgomery PittmanOctober 27, 1961UCUC
73Season 3 (1961–62)It’s a Good Life子供の世界Rod SerlingNovember 3, 19612劇場版トワイライトゾーン第三エピソードのモトネタ。ずぶずぶと引きずり込まれていくような絶望感が強烈
74Season 3 (1961–62)Deaths-Head RevisitedUCRod SerlingNovember 10, 1961UCUC
75Season 3 (1961–62)The Midnight SunUCRod SerlingNovember 17, 1961UCUC
76Season 3 (1961–62)Still ValleyUCRod SerlingNovember 24, 1961UCUC
77Season 3 (1961–62)The JungleUCCharles BeaumontDecember 1, 1961UCUC
78Season 3 (1961–62)Once Upon a TimeUCRichard MathesonDecember 15, 1961UCUC
79Season 3 (1961–62)Five Characters in Search of an ExitUCRod SerlingDecember 22, 19611目が覚めると、謎めいたシリンダー状の建物の中に閉じ込められていた五人の脱出劇。私がシリーズ中で最も愛するエピソードです
80Season 3 (1961–62)A Quality of Mercy日本軍の洞窟Rod SerlingDecember 29, 196130太平洋戦争の末期、孤立した日本軍の洞窟に、今、まさに総攻撃をかけようとするアメリカ軍の指揮官に不思議な事件が起こる。。。劇場版トワイライトゾーンの第一エピソード(人種差別主義者が被差別者の立場と入れ替わる話)のモトネタ
81Season 3 (1961–62)Nothing in the DarkUCGeorge Clayton JohnsonJanuary 5, 1962UCUC
82Season 3 (1961–62)One More PallbearerUCRod SerlingJanuary 12, 1962UCUC
83Season 3 (1961–62)Dead Man’s ShoesUCCharles BeaumontJanuary 19, 1962UCUC
84Season 3 (1961–62)The HuntUCEarl Hamner, Jr.January 26, 1962UCUC
85Season 3 (1961–62)Showdown with Rance McGrewUCRod SerlingFebruary 2, 1962UCUC
86Season 3 (1961–62)Kick the CanUCGeorge Clayton JohnsonFebruary 9, 1962UCUC
87Season 3 (1961–62)A Piano in the HouseUCEarl Hamner, Jr.February 16, 1962UCUC
88Season 3 (1961–62)The Last Rites of Jeff MyrtlebankUCMontgomery PittmanFebruary 23, 1962UCUC
89Season 3 (1961–62)To Serve Man 人類に供す Rod SerlingMarch 2, 19623これも超有名作。星新一っぽいブラックユーモアがラストに炸裂する
90Season 3 (1961–62)The FugitiveUCCharles BeaumontMarch 9, 1962UCUC
91Season 3 (1961–62)Little Girl Lost消えた少女Richard MathesonMarch 16, 196212ホラー映画『ポルターガイスト』のモトネタとなった作品
92Season 3 (1961–62)Person or Persons UnknownUCCharles BeaumontMarch 23, 1962UCUC
93Season 3 (1961–62)The Little Peopleこびと虐殺Rod SerlingMarch 30, 1962UCUC
94Season 3 (1961–62)Four O’Clock悪意の果てRod SerlingApril 6, 1962UCUC
95Season 3 (1961–62)Hocus-Pocus and FrisbyUCRod SerlingApril 13, 1962UCUC
96Season 3 (1961–62)The Trade-InsUCRod SerlingApril 20, 1962UCUC
97Season 3 (1961–62)The GiftUCRod SerlingApril 27, 1962UCUC
98Season 3 (1961–62)The Dummy生きている人形Rod SerlingMay 4, 19629トワイライトゾーンは「人形ホラー」がよほど好きらしいが、これが一番の傑作。このオチをどう解釈する?
99Season 3 (1961–62)Young Man’s FancyUCRichard MathesonMay 11, 1962UCUC
100Season 3 (1961–62)I Sing the Body ElectricUCRay BradburyMay 18, 1962UCUC
101Season 3 (1961–62)Cavender Is ComingUCRod SerlingMay 25, 1962UCUC
102Season 3 (1961–62)The Changing of the GuardUCRod SerlingJune 1, 1962UCUC
103Season 4 (1963)In His ImageUCCharles BeaumontJanuary 3, 1963UCUC
104Season 4 (1963)The Thirty Fathom GraveUCRod SerlingJanuary 10, 1963UC太平洋を航行中のアメリカの軍艦が発見したのは、第二次世界大戦時代の沈没した潜水艦。でも、その潜水艦の中から、誰かを呼ぶような一定周期のハンマー音が。ゴーストストーリーの傑作。怖い!
105Season 4 (1963)Valley of the ShadowUCCharles BeaumontJanuary 17, 1963UCUC
106Season 4 (1963)He’s AliveUCRod SerlingJanuary 24, 1963UCUC
107Season 4 (1963)MuteUCRichard MathesonJanuary 31, 1963UCUC
108Season 4 (1963)Death ShipUCRichard MathesonFebruary 7, 1963UC宇宙の彼方で発見した、水も空気もある、地球そっくりな惑星。降り立った宇宙飛行士たちが見たのは、、、なんと、自分たちの死体!とにかく後味の悪いエピソード
109Season 4 (1963)Jess-BelleUCEarl Hamner, Jr.February 14, 1963UCUC
110Season 4 (1963)MiniatureUCCharles BeaumontFebruary 21, 1963UCUC
111Season 4 (1963)Printer’s DevilUCCharles BeaumontFebruary 28, 1963UCUC
112Season 4 (1963)No Time Like the PastUCRod SerlingMarch 7, 1963UCUC
113Season 4 (1963)The ParallelUCRod SerlingMarch 14, 1963UCUC
114Season 4 (1963)I Dream of GenieUCJohn Furia, Jr.March 21, 1963UCUC
115Season 4 (1963)The New ExhibitUCCharles BeaumontApril 4, 1963UCUC
116Season 4 (1963)Of Late I Think of CliffordvilleUCRod SerlingApril 11, 1963UCUC
117Season 4 (1963)The Incredible World of Horace FordUCReginald RoseApril 18, 1963UCUC
118Season 4 (1963)On Thursday We Leave for HomeUCRod SerlingMay 2, 1963UCUC
119Season 4 (1963)Passage on the Lady AnneUCCharles BeaumontMay 9, 1963UCUC
120Season 4 (1963)The BardUCRod SerlingMay 23, 1963UCUC
121Season 5 (1963–64)In Praise of PipUCRod SerlingSeptember 27, 1963UCUC
122Season 5 (1963–64)SteelUCRichard MathesonOctober 4, 1963UCUC
123Season 5 (1963–64)Nightmare at 20,000 Feet 二万フィートの戦慄 Richard MathesonOctober 11, 196313飛行機恐怖症を克服した男が、精神病院から家へ帰るために勇んで飛行機に乗ってみると、、、。劇場版第四エピソードのモトネタとなった作品。
124Season 5 (1963–64)A Kind of a StopwatchUCRod SerlingOctober 18, 1963UCUC
125Season 5 (1963–64)The Last Night of a JockeyUCRod SerlingOctober 25, 1963UCUC
126Season 5 (1963–64)Living Doll殺してごめんなさいCharles BeaumontNovember 1, 1963UC意地悪な継父が、義理の娘が大事にしているおしゃべり人形のスイッチを入れてみると、「ハーイ、わたしは、おしゃべりティナ。これからあなたを殺そうと思うの」。ウワー!
127Season 5 (1963–64)The Old Man in the CaveUCRod SerlingNovember 8, 1963UCUC
128Season 5 (1963–64)Uncle SimonUCRod SerlingNovember 15, 1963UCUC
129Season 5 (1963–64)Probe 7, Over and OutUCRod SerlingNovember 29, 1963UCUC
130Season 5 (1963–64)The 7th Is Made Up of PhantomsUCRod SerlingDecember 6, 1963UCUC
131Season 5 (1963–64)A Short Drink from a Certain FountainUCRod SerlingDecember 13, 1963UCUC
132Season 5 (1963–64)Ninety Years Without SlumberingUCRod SerlingDecember 20, 1963UCUC
133Season 5 (1963–64)Ring-a-Ding GirlUCEarl Hamner, Jr.December 27, 1963UCUC
134Season 5 (1963–64)You DriveUCEarl Hamner, Jr.January 3, 1964UCUC
135Season 5 (1963–64)The Long MorrowUCRod SerlingJanuary 10, 1964UCUC
136Season 5 (1963–64)The Self-Improvement of Salvadore RossUCJerry McNeelyJanuary 17, 1964UCUC
137Season 5 (1963–64)Number 12 Looks Just Like YouUCCharles Beaumont and John TomerlinJanuary 24, 1964UCUC
138Season 5 (1963–64)Black Leather JacketsUCEarl Hamner, Jr.January 31, 1964UCUC
139Season 5 (1963–64)Night Call
真夜中に呼ぶ声
Richard MathesonFebruary 7, 196420一人暮らしの老婆の家に、夜な夜なかかってくるブキミな電話、「ハロー…ハロー…」。深夜に一人で見てちょっと後悔した、かなり怖ーい話。しかし、オチの意味をよくよく考えると切ない話
140Season 5 (1963–64)From Agnes – With LoveUCBernard C. SchoenfeldFebruary 14, 1964UCUC
141Season 5 (1963–64)Spur of the MomentUCRichard MathesonFebruary 21, 1964UCUC
142Season 5 (1963–64)An Occurrence at Owl Creek BridgeUCRobert EnricoFebruary 28, 1964UCUC
143Season 5 (1963–64)Queen of the NileUCCharles BeaumontMarch 6, 1964UCUC
144Season 5 (1963–64)What’s in the Box狂った映像Martin M. GoldsmithMarch 13, 1964UCUC
145Season 5 (1963–64)The Masks生きている仮面Rod SerlingMarch 20, 1964UCUC
146Season 5 (1963–64)I Am the Night—Color Me BlackUCRod SerlingMarch 27, 1964UCUC
147Season 5 (1963–64)Sounds and SilencesUCRod SerlingApril 3, 1964UCUC
148Season 5 (1963–64)Caesar and MeUCAdele T. StrassfieldApril 10, 1964UCUC
149Season 5 (1963–64)The Jeopardy RoomUCRod SerlingApril 17, 1964UCUC
150Season 5 (1963–64)Stopover in a Quiet Town連れて来たのはだれ?Earl Hamner, Jr.April 24, 1964UC酒に酔った夫婦が、パーティから帰り、朝目を覚ますと、見知らぬ家の中に寝かされていた。。。トワイライトゾーンもこの終盤になってくると、もはや自己パロディの域。なんだこのオチ、作り手側も、もうふざけているのかw
151Season 5 (1963–64)The EncounterUCMartin M. GoldsmithMay 1, 1964UCUC
152Season 5 (1963–64)Mr. Garrity and the GravesUCRod SerlingMay 8, 1964UCUC
153Season 5 (1963–64)The Brain Center at Whipple’sUCRod SerlingMay 15, 1964UCUC
154Season 5 (1963–64)Come Wander with MeUCAnthony WilsonMay 22, 1964UCUC
155Season 5 (1963–64)The FearUCRod SerlingMay 29, 1964UCUC
156Season 5 (1963–64)The Bewitchin’ PoolUCEarl Hamner, Jr.June 19, 1964UCUC

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第22回 : The Howling Man

エピソードデータ

タイトル:The Howling Man
日本放映時タイトル:嵐の夜
エピソード番号:#41 (第2シーズン)
放送日:November 4, 1960
脚本:Charles Beaumont
私のお気に入り度:ベスト22

あらすじ

ある嵐の夜、一人の若いアメリカ人(おそらく大学教員)が、南ヨーロッパのどこか(個人的にはスペインかイタリアを想定しているものと推測)を旅行中に、道に迷ってしまいます。雨に打たれ疲弊しきっている中、たどりついたのは、古い修道院。戸を叩き、一晩の宿を懇願したところ、出てきたのは、なんとも怪しげな服装をした一団。さらに不気味なことには、修道院の奥からは、この世のものとも思えぬおぞましいナニモノかの咆哮が、しつこく、しつこく、響き渡ってきます。

宗教団体の長老と面会したところ、アメリカ人男性は、このように注意されます。

本来はこの修道院は外部の人間を泊めることは許されていないが、事情が事情だけに一晩だけ、泊めてもよい。ただし、この修道院の奥には、聖書に登場する「悪魔」が封印されている。ひっきりなしに聞こえるあの咆哮が、それだ。泊っている間に悪魔が何を言ってきても、耳を貸してはいけない。そして、この修道院を出た後も、ここで見たことは誰にも話してはいけない。。。

しかしその深夜、不気味な咆哮にどうしても好奇心を刺激された男性は、修道院の奥をこっそりと覗きに出かけます。ところがそこにいたのは、悪魔などではなく、ボロをまとって憔悴しきった、英語も流暢な一人の男性。話を聞くと、この不気味な宗教団体に突然拉致され、悪魔扱いをされて修道院に閉じ込められている、というのです。

そういえば、いつのまにか、先ほどの不気味な咆哮も収まっています。

はたして、この修道院はいったい、、、?

評価

ヨーロッパの田舎が舞台であったり、石造りの不気味な修道院の中だけでほぼ起承転結が完結していたりと、トワイライトゾーンのシリーズの中では珍しいくらいに、正統的ファンタジー色の強い作品。オチからすると、「ダークファンタジー」といったほうがいいテイストかもしれません。ゴシック調というのか、中世趣味というのか、ともかく、私はこういう雰囲気のドラマは大好きですね。

何よりも、本編、物語の冒頭で「第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時期に起こった話である」と強調されているのが、オチに響いてくる重要な伏線! トワイライトゾーンには第二次世界大戦の災禍に対する反省や悔恨のテーマがよく登場しますが、この作品もその亜流といえるかもしれませんね

作中の気になる英語表現

謎の宗教団体の長老が、主人公のアメリカ人男性に、「この修道院には悪魔が封印されているのだ」と説明する時の表現に注目してみましょう。彼はこのように説明します。

What you saw in the cell is satan.
Otherwise known as the dark angel, ahriman, asmodeus, belial, diabolus, the devil.

これ、全部、日本語でいう「悪魔」を表現する単語です。こんなにいろいろあるのか!、、、と絶望している場合じゃない。悪魔、というのは徒党を組んだ軍団なので、諸説ありますが、一説には下っ端まで含めると何千もの単位でいるらしい。なんでそんなにいるのか、というと、もともと多神教だった地域がキリスト教に飲み込まれたときに、土着の神様がどんどん「悪魔の一種だった」として追いやられてしまったから、、、というのが教科書的な説明ですが、それはともかく、上記の呼称、それぞれがどう違うのか、簡単に解説しますね。

satan: サタン、です。悪魔の中でもトップリーダーのクラス。わかりやすく言うと、新約聖書に出てくる、「砂漠で修業中のイエスをいろいろと邪魔してきたやつ」が、サタンとされています。

The Dark Angel: 悪魔の別称です。悪魔はもともとは天使だったのが、神によって追放されたので、こういう呼ばれ方もする。詳しくは、ぜひ、ミルトンの『失楽園』などを読んでみてください。

Ahriman:アーリマン。ゾロアスター教やバラモン教に出てくる神様です。キリスト教では、古代の他教の神様がなんでもかんでも「悪魔の一種だった」と位置付けられてしまっていた、ひとつの証左。

asmodeus: アスモデウス。ソロモン王に封印された悪魔の一人。肉欲をつかさどる悪魔と言われています。「ソロモン王がたくさんの悪魔を封印して使いこなし云々」の話は、水木しげる先生の悪魔学の入門書を読むと詳しく教えてくれます。ちなみにアニメ『悪魔くん』のモトネタも、ソロモン王伝説です。

belial:ベリアル。これもソロモン王関連ですが、「ソロモン王の封印からうまくのがれた一人」ということで、ちょっと別格扱い。解釈によってはアンチキリストと同等のオオモノとされることも。

deabolus:ディアボロス。古代ギリシャ語経由の呼称です。個人的感想ですが、英語でsatanとかdevilとかいうよりも、ギリシャ語やラテン語経由の呼称のほうが、本来の悪魔の風格があって呼び名としてシックリくる感じがします。

devil:いわゆる「悪魔」の総称。日本人が「悪魔」と言いたいときに、迷ったら、とりあえず、これを使いましょうか。

と、まぁ、「日本は多神教で八百万の神がいるが、西欧は一神教だからそんなにキャラクターはいない」と言っている人たちに対しては、「いやいや、西欧も悪魔の話をし始めると、途端に、生半可な多神教も真っ青なほど多種多彩・複雑化するぞ」と私はよく説明するのですが、そのお話が、今回はできて、悪魔学大好きな(!)私としては嬉しいかぎりでした。

一神教と多神教とは単純に対立しているわけではなく、双方は複雑に絡み合っている、というひとつの証左を、英語学習の中で感じていただければ、なかなか面白いのではないでしょうか。・・・と、いう、お話でした!

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第30回 :A Quality of Mercy

エピソードデータ

タイトル:A Quality of Mercy
日本語版タイトル:日本軍の洞窟
エピソード番号:#80 (第3シーズン)
放送日:December 29, 1961
脚本 : Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト30

あらすじ

1945年8月、太平洋戦争の最終局面の、ある日。

フィリピンのアメリカ軍前線の一つに、若い少尉が赴任してきます。

赴任先の小隊は、折しも、日本軍の一部隊を洞窟の中に追い詰め、とどめとなる総攻撃の直前。ただし現場の小隊長は、「洞窟の中の日本軍は飢えと疲労で限界が近いので、これ以上の無益な殺生は不要、日本の降伏まで、洞窟から出てこないように見張っていれさえすればよい」と主張し、無理攻めを保留にしている状態でした。

しかし、到着したばかりの少尉は、若くて功に焦っているところであり、現場のその判断が気に入らない。「眼前の敵を一人でも多く破壊することこそが軍としての義務だ」と主張し、洞窟への総攻撃の準備を強行しようとします。しぶしぶ、戦闘の準備を始める兵士たち。

ところが、その若い少尉がはずみで双眼鏡を落とした瞬間に、奇妙なことが起こります。顔を上げた少尉の周りにいるのは、なぜか、日本兵ばかり。しかもその日本兵たちは、「少尉どの、いかがいたしましょう!ご命令を!」と、自分を頼ってくる。

どうやら、突然、アメリカ軍少尉は、日本側の将校と人生が入れ替わってしまったようです!さっきまで人間とも思っていなかったジャップ側の、しかも部下たちを抱えた上官の立場を味わうことになった若いアメリカ軍少尉の下す決断は、、、!

評価

はっきり言うと、いささかおセンチすぎて、展開も甘く、オチも見え透いていて、完成度としてはあまり評価できないエピソード。

ですが、なんだか、泣けるエピソードです。その理由は、以下の二つ。

・私が日本人なので、「日本側の立場にも立とう」というコンセプトのエピソードにはどうしてもホロリとくる

・そして私が、トワイライトゾーンの作者であるロッド・サーリング氏が、太平洋戦争の実際の従軍者であったことを、伝記的事実として知っている

サーリング氏には、自身の作品の中に反戦や平和主義のメッセージを挟み込んでくる傾向があり、かつ、正直、そういうときの彼の作品は「あざとすぎる」ところがあって失敗作が多いのですが

本作は、彼の太平洋戦争の記憶が昇華された作品として、なんだか、胸にジンとくる仕上がりなのでした。もっとも、それは私が日本人だからなので、純粋にアメリカの方がこのエピソードを見たら、評価はもっと低いかもしれません。

もうひとつ、本エピソードについてのトリビアですが、実はこの作品、八十年代に製作された『劇場版トワイライトゾーン』の第一エピソードのモトネタとなった作品でもあります。劇場版のほうは、太平洋戦争ではなく人種差別問題を背景にしており、かつラストがぜんぜん違う展開なので、似ても似つかない出来になっちゃっておりますが。

作中の気になる英語表現

本作の英語表現で注目すべきなのは、タイトルの、A Quality of Mercy。

実はこれ、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』に出てくる名セリフ、”The quality of mercy is not strained”からの引用なのです(ただし、本作のタイトルのほうは、定冠詞ではなく不定冠詞になっている。これはこれで英語学習者としてはちょっと面白いサンプル!)。

シェイクスピアに詳しくない人のために『ヴェニスの商人』のあらすじを簡単に説明すると、以下のような感じ。

ヴェニスの高名な商人、アントーニオは、親友を助けるために、商売敵のユダヤ商人シャイロックから大金を借りることにする。普段からアントーニオに恨みのあるシャイロックは、ここぞとばかりに、「もし三ヶ月以内に借金を返せなかったら、胸の肉1ポンドを削り取る」という無茶な条件を担保に要求する。男気を見せるためにもその条件を呑み、親友を助けたアントーニオだが、その後事業に失敗が起こり、三ヶ月以内にシャイロックに借金を返せるあてがなくなってしまう。シャイロックは、普段の恨みを晴らせる機会と大喜び。事態は裁判沙汰になるが、アントーニオの友人が、借金を肩代わりして倍にして返すと申し出ても、シャイロックは「あくまでも約束通り胸の肉を削り取る(=ナイフで殺す)と言って、きかない。だがそこに、法律家に変装した、本作のヒロイン(アントーニオに助けられた「友人」の婚約者)が現れ、見事なロジックでシャイロックをやりこめ、アントーニオを助け出した上に、むしろシャイロックを死刑と破産の縁に立たせ、助けるかわりにキリスト教徒に改宗させることに成功する。こうして、ヒロインの見事な「逆転裁判」によって、登場人物たちはみんな(シャイロックを除いて、、、)、めでたしめでたし!

私自身も、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』が大好きなので、トワイライトゾーンの本エピソードのタイトルに引用されていたのは何とも嬉しい限り。the quality of mercyというセリフはどこで出てくるかというと、上述のヒロイン、ポーシャが、法律家に変装して裁判に乗り込んできて、「逆転裁判」でやっつける前に、まず、シャイロックに「穏便和解」を持ちかけるところ。ポーシャはシャイロックに、以下のように言います。The quality of mercy is not strained(そもそも慈悲の心というものは優しく普遍的に広がるもの)。この「not strained」部分の翻訳はかなり難しく、どうしてもこんな「意訳」になってしまいますが、、、。まあ、シェイクスピアの有名セリフはだいたいこんなふうに「直訳不可能」なので仕方ない。

このThe quality of mercy、有名セリフなので、スピーチや手紙の決め台詞としても、現代英語でちゃんと使えます。使い方としては、「慈悲というのは万人に注ぐものだ」という、キリスト教的でありながらも普遍的な価値観(と、少なくとも私は思う)を述べているので、私だったら、海外からの観光客を仏像展や寺院に案内しているときに、「仏教でいう仏様とか菩薩とかいったものは、穏やかな顔をしてただただ優しい慈悲の心をあまねく万人の上に降り注いでくれる存在として信仰されています。The quality of mercy is not strainedという、シェイクスピアの名セリフに表わされている考え方が近いです」と、日本の宗教や信仰の世界を説明するのに使いたい言葉ですね。

シェイクスピアの『ヴェニスの商人』では、このような「慈悲」の概念を理解してくれなかったユダヤ商人のシャイロックが、最後にはやりこめられ、強制的にキリスト教徒に改宗させられてしまいます。そこには、ハイ、たしかに、シェイクスピア作品にどうしてもつきまとう、時代的な限界、ユダヤ差別の問題もあるのですが、その話題は深いので、ここでは措いておきましょう。

それよりは、トワイライトゾーンの本エピソードのラスト、「日本側の立場」を経験してしまった若い少尉の苦悩の顔に、このThe quality of mercy is not strained部分の、ロッド・サーリング自身による朗読がオーバーダブされるシーンに、素直に、胸打たれておきましょう。ロッド・サーリング氏の反戦の願いに、さて、今日の我々の世代はどこまで応えられているでしょうか。

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第3回 : TO SERVE MAN

エピソードデータ

タイトル:TO SERVE MAN
日本語版(ミステリーゾーン)邦題:人類に供す
エピソード番号:#89 (第3シーズン)
放送日:March 2, 1962
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト3

あらすじ

地球上の、ありふれた、ある一日のこと。

いつもどおり、人々は働き、買い物をし、つまらないことに悩み、つまらないことに笑い、各国の政治家たちは醜い紛争や対立に明け暮れていた。そんな、ありふれた、ある一日のこと。

ニューアークに、南フランスに、リオデジャネイロ郊外に、その他、地球の各地に、UFOが着陸したという連絡が入る。降りてきたのは、惑星「カナミット」からやってきたと自己紹介する、身長2メートル半ほどの長身の宇宙人たち。彼らは、地球が環境汚染や貧困、戦争の危機にさらされているのを見て、ぜひ、高度な文明を供することで助けになりたい、と申し出る。

国連本部を訪問した、カナミット側の代表大使は、こう宣言する。
「地球を、ぜひ、飢餓や戦争から救ってあげたい、そのような『人類へのサービス(提供)』が我らの喜びにもなるからです」

最初は疑っていた地球の政治家たちも、カナミット人たちの提供するテクノロジーが、確かに、貧困や飢餓の解決につながる技術であることを知り、すっかり信用するようになる。やがて地球からは戦争も国家対立もなくなり、地球人とカナミット人の相互交流もどんどん深まる。わずか数年で、地球人の間では、惑星カナミットを休暇に訪問することがブームとなっていた。

だが、いっぽうで、アメリカ政府の密命を受けた暗号解読チームが、カナミット人の大使が常に手に持っている謎めいたパンフレットを入手し、その解読という難題に挑んでいた。

暗号解読チームによれば、どうにかパンフレットのタイトルの解読にはまず成功。その資料名の意味は『人類へのサービス(TO SERVE MAN)』とのこと。ふむ、タイトルを見る限りは、どうやら、彼らの言っていることと、このパンフレットとには矛盾はなさそうだが、、、。

評価

トワイライトゾーン初心者の方にも、安心して勧められる、シリーズ随一の傑作です。ブラックなテイストといい、どこか脱力したユーモア感覚といい(この牧歌的なユーモア感覚が、強烈なオチの際にはジワジワ効いてくるわけですが)、本シリーズの特徴がぜんぶ出ていて、「これぞトワイライトゾーン!」と叫びたくなる。星新一の作品のような、「辛辣なブラックユーモア」を得意とするショートショートの感覚に似ている。よく考えたな、という愉快なオチ!だが、ものすごく、残酷で、救いがなく、暗いオチ!

作中の気になる英語表現

本作品のポイントとなるのは、タイトルに出てくる、SERVEという動詞そのもの。コンピューターの世界にも、「サーバー」なんて言葉があるとおり、「サービスを提供する」とか「奉仕する」という意味の他動詞。本作品に登場するカナミット人たちのキーワードが、この、『人類にサービスすることが、そのまま我々の喜びになるのです」という、一聴したかぎりではとても博愛的な思想。彼らは嘘をついているのか、それとも真実、「人類にサービス」するために来たのか。そこが本作の鍵になるのですが、

結論としては、カナミット人は嘘をついていなかった。ただ、「あー!そこにサービスしに地球へ来たのね」と笑ってしまうオチが用意されている。この転回ぶりが実に巧い。

これ以上を喋るとネタバレになってしまいますね。ネタバレを承知で、本作品の英語表現、「動詞SERVEを使ったどんでん返し」のことを知りたい、という方のために、別途、ページを用意しておりますので、そちらお待ちを。

ただ言えることとしては、この作品、英語の動詞SERVEを使った、一種のダジャレというか言葉遊びが面白さとなっているので、日本語訳はきわめて難しい、ということ。ところが、本シリーズの日本放送時、『ミステリーゾーン』の訳者はなかなか巧みで、この作品のタイトルTO SERVE MANを「人類に供す」と訳した。確かに、これなら、オチのダジャレが英語そのままで使えますね。考えたな!

ちなみに私もがんばってみて、本書のタイトルを、ちゃんと本作のオチの言葉遊びにもつながるような日本語に、訳してみました。『地球人への無償サービス』などというのはどうでしょう? あー、でも、ここまでやってしまうと、カンのいい人はオチの展開にピンときてしまうかな、、、?

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第16回 : TIME ENOUGH AT LAST

トワイライトゾーンを代表する超有名作!ではありますが個人的には言いたいことが・・・

エピソードデータ

タイトル:TIME ENOUGH AT LAST
日本語版(ミステリーゾーン)邦題:廃墟
エピソード番号:#8 (第1シーズン)
放送日:November 20, 1959 
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト16

あらすじ

主人公は、しがない銀行員。趣味は読書ですが、言ってみれば「本の虫」。頭の中は小説や空想物語のことばかり。上司には目をつけられ、奥さんにはバカにされ。そんな毎日に本人もウンザリ。

なんとか、たっぷりと、一人きりの時間を持ちたい。思い切り、気のすむまで、図書館の蔵書を片端から読んで過ごしてみたい。

そんな、しょうもない彼の夢が、ある日、意外な形で実現します。大国どうしの核戦争が突発的に始まったのです。そして・・・

評価

あまりにも有名な作品!そのせいで、今日の視聴者にとっては、本作を先入見なしで見るのは至難の技でしょう。というのも、メディアのありとあらゆるところに、本作のネタバレの危険が潜んでいるからです。トワイライトゾーンのファンたちがネット上ですぐにこの作品のことを話題にするし。いろんなアニメや映画や小説でパロディや引用がなされているし。それどころか、本シリーズ「トワイライトゾーン」の1980年代の劇場版では、なんと登場人物の「昔、こんな番組があったな」というセリフの中で、本エピソードのネタバレが堂々とされてしまっている始末!

という次第なので、基本的にネタバレをしない方針の本ブログでも、このエピソードについてはネタバレ前提でいきます。嫌な人は、以下の「ネタバレここから」から「ネタバレこのまで」の間をスキップして読んでください。

ネタバレここから↓↓ ↓↓↓ 

核戦争で滅んだ世界に、主人公はたった一人、生き残ります。最初は絶望にかられるものの、ふと考え直せば、念願の「好きな本をいくらでも読めるたっぷりの時間が、ついに手に入った(TIME ENOUGH AT LAST!)のだ」と気を取り直す。そして数十年生きられるだけの缶詰をスーパーから失敬し、図書館から本をたっぷりと運び出して、読もうとしたその瞬間に、うっかり、眼鏡を落として壊してしまいます。本作の中で何度も伏線が張られていたとおり、主人公は極度の近眼のため、それで本を読めなくなってしまいます。「せっかくたっぷりの時間のが手に入ったのに・・・」と嘆く主人公。

はい、そうですね。現代っ子の多くが、このオチに、僕と同じ感想を抱くでしょう。「あきらめずに、眼鏡探せばいいじゃん!」とか、「図書館に行けば視覚障碍者用のルーペがあるのでは?」とか。

いや、僕もそう思いました。ですが、そういうことじゃないんですよね、トワイライトゾーンというものは。古典落語のようなもので、「こうオチをつけたか!」と脚本家の小粋なところにヤンヤと拍手を送ればよろしい。その視点で言えば、本作はいかにもロッド・サーリングらしいオチのつけ方になっており、これこそトワイライトゾーンの代表作だと言う人が多いのも当然でしょう!

↑↑↑↑↑ ネタバレここまで↑

・・・と、まあ中身は、そういうわけなのですが、そんなことをいっている僕も、このブログでのオススメ度を16位にまで下げてしまっている通り、実は本エピソードのことは、あまり好きになれない(!)。いかにブラックなテイストを持ち味とするトワイライトゾーンであっても、主人公には原則、運命には立ち向かってほしい、と思うところもあり。全体的に女々しく見えてしまう本作のウジウジ感は、あまり好みに合わないのでした。

ただ、ロッド・サーリングの持ち味が全部出ているという意味で、トワイライトゾーンを代表する作品であることは間違いないし、古典的価値があるのは間違いない。ただ、この作品だけを見て、「トワイライトゾーンってこんなものか」と思っている人がいたとしたら、それは勿体ないですぞ!

作中の気になる英語表現

私が本作のことをどうにも好きになれない理由には、他にもあります。本好きの主人公が、何かとみんなバカにされるシチュエーション自体にも、私としては、言いたいことがある。確かに本作の主人公はひどいダメ野郎ですが、読んでいる本のセンスはとってもいいじゃないですか!

私自身もボルヘスやらウンベルト・エーコやらに夢中になりながら育った変な子供だったので、本に囲まれて過ごすという世界に憧れを抱く主人公の気持ちだけは、とてもよくわかるぞ。その気持ちは弁護したい。

というわけで、今回は、「本好き」「本の虫」を巡る表現を拾ってみました。本作のナレーションで使われているのは、bookishという形容詞。シンプルですが、これがまさに、「本が好きな」人を示す英単語となっています。ただし、おとなしい表現で、これ自体は、あまり、面白くない。

面白いのは、このbookishの類義語を辞書で追って行ってから。

なんと、日本語と同じ、bookworm(本の虫)という言い方が、英語の辞書にも載っているじゃないですか!用法も日本語の感覚と同じで、頭でっかちで、近眼で、腕力も弱いヒョロヒョロ野郎なイメージです。

もう少しましな言い方はないかと探せば、bibliophileという言葉があります。ビブリオフィル、と呼びます。日本でも、映画ファンのことを気取って「シネフィル」なんていうことがありますが、同じラテン語語源の言い方。日本語で言えば、「本マニア」くらいの、ちょっと堅い言い方か。堅い分、ただのオタクではなくて、それなりの哲学があって書籍をコレクションしている人とか、豪華な希少本を大事にコレクションしている人とかいった、「プロ」の本好きのイメージがまといます。どうせ本好きならばこう呼ばれるくらいの達人になりたい。

凄く面白いなと思ったのが、Bibliobibuli。ビブリオビブリ、と読みます。これは凄い。語感からしてバカにしている感じも凄く出ているが、ラテン語発生をにおわせている分、なんだかおしゃれな感じもしなくもない、ちょっと面白い表現です。語感も気に入ったので僕も一発で覚えてしまった次第です。ところが調べてみると、なんと九州の小倉市には、まさに「ビブリオビブリ」という名前の飲食店が存在するそうです! どんなお店なのか、とても、気になる!

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第15回 : MIRROR IMAGE

エピソードデータ

タイトル:MIRROR IMAGE
日本語版(ミステリーゾーン)邦題:めぐりあい
エピソード番号:#21 (第1シーズン)
放送日:February 26, 1960
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト15

あらすじ

深夜の田舎町、長距離バスの待合所で、一人の若い女性がバスを待っています。

吹きすさぶ嵐のせいで、バスはずいぶん遅れている模様。女性は事務員に「あとどれくらいかかりそうか」と訊いてみます。すると事務員からは、「十分前にもあんたは同じ質問をしたじゃないか! 十分程度で状況は変わらないよ」と不機嫌な対応。おかしい、女性がその事務員に話しかけたのは、初めてなのですが。。。

トイレに行ってみると、今度は清掃員が、「つい先ほども来られましたよね? ご加減でも悪いのですか?」と声をかけてきました。しかし女性は、トイレに入ったのは今夜は初めてです。

いったい、みんなは何を言っているのだろう。

ふとトイレの鏡を見ると、そこにはすました顔でこちらを見ている、もう一人の自分が、、、。

評価

これはもう、名作です

深夜の長距離バスの待合所という、シチュエーション一発の潔さ(八重洲や新宿にもこういう場所がありますが、確かに、夜中、女性が一人で待たされていると心細い世界ですよね)。この限定された空間の中、わずか数名のエキストラと、主演女優と男優(後半から登場する、親切に助けてくれようとする(でもあまり役に立たないw)お兄さん)の二人だけで、ドラマが進行していきます。

つまり、「ドッペルゲンガーもの」です。そう説明してしまうとヒトコトで終わりなのですが、さすがは、トワイライトゾーン。ゾクゾクさせてくる静かな演出が、とても効いている一作です。モノクロ映像はこういう地味なエピソードでこそ、冴えてきますね。

原因も結果も背景も曖昧。けっきょく、ナニモノの仕業だったのか。分身たちにはそもそも意図があったのか。それはわからない。その曖昧さが、たまらなく怖い!

とりわけ、本作のラストシーンは、ビジュアル的な不気味さにおいて本シリーズ屈指の出来栄えと言えるのではないでしょうか!

作中の気になる英語表現

このMIRROR IMAGEというエピソードを私が愛する理由は、とにかく「主演女優がとても良い!」、ここにつきます。

彼女は、ヴェラ・マイルズ。ヒッチコックの映画でよく見かける女優さんです。有名どころでは、『サイコ』の主演女優をやっていましたね。あ、『サイコ』の主演といっても、シャワールームで殺されるヒロインじゃ「ないほう」のヒロインです。シャワールームで殺されるほうがジャネット・リーで、そのあと事件の謎解きをがんばるほうが、ヴェラ・マイルズですね。

本作のヴェラ・マイルスは、深夜のバスステーションで怪現象にびくびくとおびえる女性を演じております。一人芝居のシーンが多いのでかなり苦労もあったかと。それにしても、このトワイライトゾーンというテレビシリーズ、デパートの中で怪現象に怯えるアン・フランシスといい、ヒッチハイカーに追われて怯えるインガ・スティーブンスといい、60年代美人女優たちの「ビビリ一人演技」を存分に鑑賞できる楽しみに満ちておりますね。あ、この言い方は何だか変か。。。

このヴェラ・マイルズという女優さん、何が良いかと言えば、英語の発音がとてもキレイで、聞きやすい! 我々のようなノンネイティブが日本語字幕なしのテレビドラマのソフトを鑑賞する際、こういう女優さんが主演を張っているエピソードにあたると、本当に助かりますね。英語を練習するなら、私もできるだけ、このような「発音のクリアな人」の真似をするようにしたいな、と思うところもあります。そんなわけで、透明な英語発音を堪能したいという意味でも、本作MIRROR IMAGEは、何度も何度も見て楽しめてしまう作品なのでした。

面白い英語表現としては、このヒロインが、他の男性客に「どうかしましたか?」と親切に声をかけられたときの返しのセリフ。

I’ve  been seeing things…!

「(何が起こっているのか私にもわからないのですが、とにかく、)さきほどから、変なものが見えるのです」というニュアンスが、完了進行形というちょっとヒネった時制で見事に凝縮されています。日本の学校英文法に出てくる、未来完了形やら受動進行形やらについては、「そんな時制、めったにお目にかかれません」と文句も言いたくなるのですが、完了進行形(have been ~ ing )はわりかし目にする構文です。かつ、ノンネイティブがパッと閃かないような表現でもあるので、ヴェラ・マイルズさんの素敵なプロナンシエーションと一緒に、このまま熟語として覚えちゃいましょう。

ちなみに、この、”I’ve been seeing things!”(何か変なものが見えちゃっているんです)という表現、ネットで調べたところ、「さっきから、窓の外をちらちらと不気味な顔みたいなものが横切っているのです」とか、「目の端を子犬くらいの大きさのものが素早く駆け抜けていくのが、何度も見えるのです」とかいった、精神的に追い詰められている方が、切迫した感じで助けを求める時に使っているようです。そういうときの返しとしては、”you have to keep calm!”とか”First of all there is nothing! Be strong!”とかいった励ましの言葉。日本での「ネットへの書き込み」のイメージだと、すぐ罵詈雑言の類になりそうなところが、英語圏の掲示板でこういう書き込みがあると、比較的皆さん一生懸命に応対するようで、まず励ましから入り、「専門家の助けを呼びなさい」のアドバイスにつなげていくのが、なんだか暖かくて、驚きでした。もちろん、私が覗いている掲示板サイトの傾向がそういうユーザーばかりなだけかもしれませんが。

でも、ホラー映画や、まさにこのトワイライトゾーンのような怪談系ドラマの世界で、美しい女性に”I’ve been seeing things!”と相談されて、「落ち着いて! 大丈夫だよ! 僕が救急車を呼んであげよう!」というセリフを返したら、それは即、フラグだよなぁ。。。

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る