ペルーのホラー映画『ラサルテの屋敷』の全篇に溢れる既視感には、いろいろ突っ込まずにいられない話

ペルーのホラー映画なる、これまた珍しいものを鑑賞しました。

『ラサルテの屋敷』。原題は『No Estamos Solos』。初級スペイン語学習者でも読める易しいタイトル!「わたしたちだけじゃない!」という意味。ということで、幽霊物件に引っ越してきちまったペルーの中流(家具がガンガン多いところを見ると上流??)家庭の受難譚。ゴーストハウスものでした。それにしても、いかにも頼りなさそうな風貌の旦那さんと、常識人そうなお母さんと、感受性の強そうな子という三人構成の家族が、人里離れた屋敷やらホテルやらに閉じこもって生活するとロクなオチにならないのは、東西かわらぬホラーオカルトの定石のようで。。

弱点としては、せっかくスペイン語の勉強をしたくて字幕なしでトライしているのに、「おどかすための効果音(バーン!とかドーン!とか、キュイングルルグルルグギャキイイン!とか)」があまりにうるさくて、セリフを聞き取ろうとする集中力が破られっぱなしだったことでしょうか。このような映画でスペイン語をトレーニングしようとする私が悪いのですが、、。

まじめにホラー映画として観た場合、せいぜい80分弱という短めの作品なので、金曜の夜にビールでも飲みながら見るにはちょうどよい軽さ、という利点はあります。「ありがち」な映画ではありますが、つまらないわけではないので。特に「ペルーの家庭」という珍しいものが見られるので、非英語圏の映画が好きな人には大満足なはず。

しかし、本作品をまじめに見ようとすると、どうしても、突っ込みたくなる箇所がちらほら。

・子供がベッドの下を覗く→何もいない→ほっとして顔をあげるとバーン!→ちょっとタイミングをずらして、ピエロの人形で驚かされる。(「ポルターガイストじゃないか!」)

・神父さんが登場して、幽霊に取りつかれたお母さんをベッドに縛り付けて、聖書の言葉を語り掛け、聖水を振りかけながら悪魔祓いに挑む。(「エクソシストじゃないか!」)

という感じで、ハリウッドの有名ホラー映画とそっくりな構図やギミックがどんどん出てくる。既視感がバリバリありすぎて、いちいち、「あー、ここは、あの映画のあのシーンを参考に作ったんだな」と思ってしまい、集中して怖がれない(!)。やはり、ビールを片手に突っ込みながら見るのがちょうどいい映画ですね。もっとも、結局ラストが消化不良でシリキレなのが、なんともなぁ。

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