トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第3回 : TO SERVE MAN

エピソードデータ

タイトル:TO SERVE MAN
日本語版(ミステリーゾーン)邦題:人類に供す
エピソード番号:#89 (第3シーズン)
放送日:March 2, 1962
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト3

あらすじ

地球上の、ありふれた、ある一日のこと。

いつもどおり、人々は働き、買い物をし、つまらないことに悩み、つまらないことに笑い、各国の政治家たちは醜い紛争や対立に明け暮れていた。そんな、ありふれた、ある一日のこと。

ニューアークに、南フランスに、リオデジャネイロ郊外に、その他、地球の各地に、UFOが着陸したという連絡が入る。降りてきたのは、惑星「カナミット」からやってきたと自己紹介する、身長2メートル半ほどの長身の宇宙人たち。彼らは、地球が環境汚染や貧困、戦争の危機にさらされているのを見て、ぜひ、高度な文明を供することで助けになりたい、と申し出る。

国連本部を訪問した、カナミット側の代表大使は、こう宣言する。
「地球を、ぜひ、飢餓や戦争から救ってあげたい、そのような『人類へのサービス(提供)』が我らの喜びにもなるからです」

最初は疑っていた地球の政治家たちも、カナミット人たちの提供するテクノロジーが、確かに、貧困や飢餓の解決につながる技術であることを知り、すっかり信用するようになる。やがて地球からは戦争も国家対立もなくなり、地球人とカナミット人の相互交流もどんどん深まる。わずか数年で、地球人の間では、惑星カナミットを休暇に訪問することがブームとなっていた。

だが、いっぽうで、アメリカ政府の密命を受けた暗号解読チームが、カナミット人の大使が常に手に持っている謎めいたパンフレットを入手し、その解読という難題に挑んでいた。

暗号解読チームによれば、どうにかパンフレットのタイトルの解読にはまず成功。その資料名の意味は『人類へのサービス(TO SERVE MAN)』とのこと。ふむ、タイトルを見る限りは、どうやら、彼らの言っていることと、このパンフレットとには矛盾はなさそうだが、、、。

評価

トワイライトゾーン初心者の方にも、安心して勧められる、シリーズ随一の傑作です。ブラックなテイストといい、どこか脱力したユーモア感覚といい(この牧歌的なユーモア感覚が、強烈なオチの際にはジワジワ効いてくるわけですが)、本シリーズの特徴がぜんぶ出ていて、「これぞトワイライトゾーン!」と叫びたくなる。星新一の作品のような、「辛辣なブラックユーモア」を得意とするショートショートの感覚に似ている。よく考えたな、という愉快なオチ!だが、ものすごく、残酷で、救いがなく、暗いオチ!

作中の気になる英語表現

本作品のポイントとなるのは、タイトルに出てくる、SERVEという動詞そのもの。コンピューターの世界にも、「サーバー」なんて言葉があるとおり、「サービスを提供する」とか「奉仕する」という意味の他動詞。本作品に登場するカナミット人たちのキーワードが、この、『人類にサービスすることが、そのまま我々の喜びになるのです」という、一聴したかぎりではとても博愛的な思想。彼らは嘘をついているのか、それとも真実、「人類にサービス」するために来たのか。そこが本作の鍵になるのですが、

結論としては、カナミット人は嘘をついていなかった。ただ、「あー!そこにサービスしに地球へ来たのね」と笑ってしまうオチが用意されている。この転回ぶりが実に巧い。

これ以上を喋るとネタバレになってしまいますね。ネタバレを承知で、本作品の英語表現、「動詞SERVEを使ったどんでん返し」のことを知りたい、という方のために、別途、ページを用意しておりますので、そちらお待ちを。

ただ言えることとしては、この作品、英語の動詞SERVEを使った、一種のダジャレというか言葉遊びが面白さとなっているので、日本語訳はきわめて難しい、ということ。ところが、本シリーズの日本放送時、『ミステリーゾーン』の訳者はなかなか巧みで、この作品のタイトルTO SERVE MANを「人類に供す」と訳した。確かに、これなら、オチのダジャレが英語そのままで使えますね。考えたな!

ちなみに私もがんばってみて、本書のタイトルを、ちゃんと本作のオチの言葉遊びにもつながるような日本語に、訳してみました。『地球人への無償サービス』などというのはどうでしょう? あー、でも、ここまでやってしまうと、カンのいい人はオチの展開にピンときてしまうかな、、、?

「トワイライトゾーンで英語を学ぼう!」トップへ戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です