トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第15回 : MIRROR IMAGE

エピソードデータ

タイトル:MIRROR IMAGE
日本語版(ミステリーゾーン)邦題:めぐりあい
エピソード番号:#21 (第1シーズン)
放送日:February 26, 1960
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト15

あらすじ

深夜の田舎町、長距離バスの待合所で、一人の若い女性がバスを待っています。

吹きすさぶ嵐のせいで、バスはずいぶん遅れている模様。女性は事務員に「あとどれくらいかかりそうか」と訊いてみます。すると事務員からは、「十分前にもあんたは同じ質問をしたじゃないか! 十分程度で状況は変わらないよ」と不機嫌な対応。おかしい、女性がその事務員に話しかけたのは、初めてなのですが。。。

トイレに行ってみると、今度は清掃員が、「つい先ほども来られましたよね? ご加減でも悪いのですか?」と声をかけてきました。しかし女性は、トイレに入ったのは今夜は初めてです。

いったい、みんなは何を言っているのだろう。

ふとトイレの鏡を見ると、そこにはすました顔でこちらを見ている、もう一人の自分が、、、。

評価

これはもう、名作です

深夜の長距離バスの待合所という、シチュエーション一発の潔さ(八重洲や新宿にもこういう場所がありますが、確かに、夜中、女性が一人で待たされていると心細い世界ですよね)。この限定された空間の中、わずか数名のエキストラと、主演女優と男優(後半から登場する、親切に助けてくれようとする(でもあまり役に立たないw)お兄さん)の二人だけで、ドラマが進行していきます。

つまり、「ドッペルゲンガーもの」です。そう説明してしまうとヒトコトで終わりなのですが、さすがは、トワイライトゾーン。ゾクゾクさせてくる静かな演出が、とても効いている一作です。モノクロ映像はこういう地味なエピソードでこそ、冴えてきますね。

原因も結果も背景も曖昧。けっきょく、ナニモノの仕業だったのか。分身たちにはそもそも意図があったのか。それはわからない。その曖昧さが、たまらなく怖い!

とりわけ、本作のラストシーンは、ビジュアル的な不気味さにおいて本シリーズ屈指の出来栄えと言えるのではないでしょうか!

作中の気になる英語表現

このMIRROR IMAGEというエピソードを私が愛する理由は、とにかく「主演女優がとても良い!」、ここにつきます。

彼女は、ヴェラ・マイルズ。ヒッチコックの映画でよく見かける女優さんです。有名どころでは、『サイコ』の主演女優をやっていましたね。あ、『サイコ』の主演といっても、シャワールームで殺されるヒロインじゃ「ないほう」のヒロインです。シャワールームで殺されるほうがジャネット・リーで、そのあと事件の謎解きをがんばるほうが、ヴェラ・マイルズですね。

本作のヴェラ・マイルスは、深夜のバスステーションで怪現象にびくびくとおびえる女性を演じております。一人芝居のシーンが多いのでかなり苦労もあったかと。それにしても、このトワイライトゾーンというテレビシリーズ、デパートの中で怪現象に怯えるアン・フランシスといい、ヒッチハイカーに追われて怯えるインガ・スティーブンスといい、60年代美人女優たちの「ビビリ一人演技」を存分に鑑賞できる楽しみに満ちておりますね。あ、この言い方は何だか変か。。。

このヴェラ・マイルズという女優さん、何が良いかと言えば、英語の発音がとてもキレイで、聞きやすい! 我々のようなノンネイティブが日本語字幕なしのテレビドラマのソフトを鑑賞する際、こういう女優さんが主演を張っているエピソードにあたると、本当に助かりますね。英語を練習するなら、私もできるだけ、このような「発音のクリアな人」の真似をするようにしたいな、と思うところもあります。そんなわけで、透明な英語発音を堪能したいという意味でも、本作MIRROR IMAGEは、何度も何度も見て楽しめてしまう作品なのでした。

面白い英語表現としては、このヒロインが、他の男性客に「どうかしましたか?」と親切に声をかけられたときの返しのセリフ。

I’ve  been seeing things…!

「(何が起こっているのか私にもわからないのですが、とにかく、)さきほどから、変なものが見えるのです」というニュアンスが、完了進行形というちょっとヒネった時制で見事に凝縮されています。日本の学校英文法に出てくる、未来完了形やら受動進行形やらについては、「そんな時制、めったにお目にかかれません」と文句も言いたくなるのですが、完了進行形(have been ~ ing )はわりかし目にする構文です。かつ、ノンネイティブがパッと閃かないような表現でもあるので、ヴェラ・マイルズさんの素敵なプロナンシエーションと一緒に、このまま熟語として覚えちゃいましょう。

ちなみに、この、”I’ve been seeing things!”(何か変なものが見えちゃっているんです)という表現、ネットで調べたところ、「さっきから、窓の外をちらちらと不気味な顔みたいなものが横切っているのです」とか、「目の端を子犬くらいの大きさのものが素早く駆け抜けていくのが、何度も見えるのです」とかいった、精神的に追い詰められている方が、切迫した感じで助けを求める時に使っているようです。そういうときの返しとしては、”you have to keep calm!”とか”First of all there is nothing! Be strong!”とかいった励ましの言葉。日本での「ネットへの書き込み」のイメージだと、すぐ罵詈雑言の類になりそうなところが、英語圏の掲示板でこういう書き込みがあると、比較的皆さん一生懸命に応対するようで、まず励ましから入り、「専門家の助けを呼びなさい」のアドバイスにつなげていくのが、なんだか暖かくて、驚きでした。もちろん、私が覗いている掲示板サイトの傾向がそういうユーザーばかりなだけかもしれませんが。

でも、ホラー映画や、まさにこのトワイライトゾーンのような怪談系ドラマの世界で、美しい女性に”I’ve been seeing things!”と相談されて、「落ち着いて! 大丈夫だよ! 僕が救急車を呼んであげよう!」というセリフを返したら、それは即、フラグだよなぁ。。。

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