トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第5回 : THE HITCH HIKER

エピソードデータ

タイトル:THE HITCH HIKER
エピソード番号:#16 (第1シーズン)
放送日:January 22, 1960
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト5

あらすじ

一人の若い女性が、ニューヨークからロスアンゼルスまでの、アメリカ横断のドライブ旅行に出ている。途中までは順調。だが、オクラホマのハイウェイにて、なにやら薄気味の悪い風体のヒッチハイカーに呼び止められつつも、それを無視して通り過ぎた時から、一人旅は悪夢へと変わり始める。振り切ったはずのヒッチハイカーが、彼女の行き先の路肩に、何度も何度も現れるのだ。まったく同じ男が、先回りをしているかのように。広大なアメリカのハイウェイを走りながらも、彼女は車の中でひとぼっち、助けを呼ぶこともできず、ただただ、何度も、ヒッチハイカーを振りきって走り続ける。しかしやがてガソリンも尽きてくる。いつかは、車を停めて、ガソリンを補給しなければいけない。ニューメキシコ州通過中の夜中に、ついに、その時が訪れる。。。

評価

一人の女性と、一人の気味の悪い男、そして、車。基本的にはこの三つの要素だけでひたすら進んでいく、シンプルなエピソード。だがこれが、とんでもなく、怖い!アメリカの大自然を横断ドライブなんて、管理人も率直に憧れてしまいますが、このエピソードではそんなアメリカの山河や砂漠の風景が、密室のように息苦しい圧迫感をもって感じられてきます。何かに似ていると思ったら、スピルバーグの『激突』に似ているところがあるかも。立ち寄るガソリンスタンドやダイナー、踏切や道路工事が物語の合間のアクセントになる、というあたりが、よく似ている。いずれの作品も、日本を舞台にしたらたちまち成立しなくなりますね。孤独なドライバーがタンクローリーに追いかけられる話(『激突』)にせよ、孤独なドライバーが謎のヒッチハイカーに何度も遭遇する話(本作)にせよ、アメリカを舞台にしないとそもそも物語が作れない、ということで、まさに「アメリカン・ゴーストストーリー」と言えるエピソードなのかもしれません。なにはともあれ、ストレートにゴーストストーリーを扱った作品としては、トワイライトゾーンの中で最高の出来ではないでしょうか?よしんば、この物語のオチは、現代の視聴者にはおそらく読めてしまう展開であるとしても!

作中の気になる英語表現

直接に何かが襲ってくるわけではないにも関わらず、だんだん、主人公が恐怖におののき、すくみ始める。本作にも満ち満ちている、そういうトワイライトゾーンならではの恐怖感覚を、英語でどう表現すればいいのか?と、悩んでいたら、なんと本作のヒロインが中盤の独白シーンで。自らいい表現をセリフとして発してくれておりました!

“Now, the fear is no longer vague. The terror isn’t formless. It has a form.”

直訳としては、「いまや、この恐怖は曖昧なものじゃない。この恐怖は形のないものじゃない。形のある恐怖だ」。もっとドラマのセリフっぽくなるように意訳すれば、「これはもう、薄気味悪いどころじゃないわ。なんとなく怖がっていただけだったのに、今はもう、はっきりと、私は怖がっている」とか、でしょうか。最初のほうの、妙な男が何度も何度も現れるだけの時の恐怖感がvagueかつformlessで、もう具体的に身の危険を感じ始めてきたら、the terror having a form。Formには不定冠詞”a”をつけておくのを、お忘れなく!それにしても、「vagueかつformlessな恐怖」なんていうのは、The Twilight ZoneのようなTVシリーズの雰囲気を表現するのに、まさにピッタリな言葉ではないでしょうか?

ところで、ちょっと話はThe Twilight Zoneからはズレますが、ヒッチハイカーを巡る怪談というのは現代都市伝説のオハコにして、文字通り、世界中に体験談があるもののよう。”Vanishing hitchhikers”で検索すると、世界中のいろんな事例を知ることができて、ちょっと面白い。我が日本も、いわゆる「消えるタクシー乗客」の類で、大量の事例を貢献しています。日本の幽霊は、車に乗せてもらって移動をしたいだけの意図のようで、何やら哀しげなのに対し、西欧のヒッチハイカー幽霊には時々、露骨に攻撃の意図をもっているとおぼしき者も含まれていて、これまた、ちょっと、面白い。

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