トワイライトゾーンで英語を学ぼう!第2回 : IT’S A GOOD LIFE

エピソードデータ

タイトル:IT’S A GOOD LIFE
エピソード番号:#73 (第3シーズン)
放送日:November 3, 1961
脚本:Rod Serling
私のお気に入り度:ベスト2

あらすじ

アメリカのある小さな田舎町で、何人かの大人たちが、一人の6歳の男の子と一緒に住んでいます。男の子の名はアンソニー。見た目は無垢でかわいらしい普通の子。ですが、彼には不思議な能力がありました。彼が心で念ずるだけで、気に入らない友達はみんなトウモロコシ畑に生き埋めになり、気に入らない近所の犬はおぞましい怪物の姿に変えられた上に野垂れ死に、気に入らない大人はそもそも地球上から消滅させることができるのです。そのうえ、アンソニーはテレパシーも使えるので、アンソニーのことを悪く考えるだけで、その人は悲惨な殺され方をしてしまいます。だから、生き残っている大人たちは、みんな、毎日、毎日、アンソニーのご機嫌を取りながら生きているのでした。「今日もいい日だね」「明日もきっといい日だね」と、にこにこと笑顔で繰り返しながら。

評価

残酷度、不愉快度、オチの絶望感、すべてにおいてトワイライトゾーンの中で突出した作品。この作品にはSF小説としての原作もあって、私は図書館でそれを見つけて読んだことがありますが、小説版のほうはもっとアッサリとした小品に収まっておりました。いっぽう、トワイライトゾーン所収のドラマ版はねちっこくて気味悪くて、本作が独立した映画作品だったら、きっとアンソニー少年は、『羊たちの沈黙』のレクター博士や『ダークナイト』のジョーカーと並んで、「映画史に残る恐ろしい悪役」の常連に名を馳せていたことでしょう。ご本人が無垢な心で大人たちを続々と殺しているので、なおさら、タチが悪いし、後味も悪い。おまけに人の心が読めるので、大人たちは団結して戦うこともできない。でも、ひょっとしたら、本当に行き過ぎた独裁国家っていうのは、民衆からはこんなふうに見えるのかもしれませんね。「自分の判断が絶対正義と信じちゃっている独裁者がいて、一瞬でも悪口を言っているところが見つかったら、悲惨な殺され方をされるだけでなく、家族まで残虐な目にあわされる」云々。ちなみにこのエピソードについて、「なんか、聞いたことがあるあらすじだな」と思った方もいるかもしれません。それは、もしかしたら、1980年代に作られた劇場版トワイライトゾーンの中に、ジョー・ダンテ監督による本作品のリメイク版が収められているので、それを鑑賞されたから、かもしれません。リメイク版のアンソニーは、空想の怪物を現実化させることのできる少年として描かれていて、いかにもジョー・ダンテ監督らしいブラックテイスト溢れる映像作品に仕上がっておりました。こちらのオリジナル版は、派手な特撮技術も使えないので、もっぱら、アンソニー少年による「悪行」の数々は、登場人物たちによるセリフで表現されています。原作の小説でも、「アンソニー少年を怒らせた大人は、表現しようのないほどのおぞましい姿に変えられてから殺された」というふうに書かれていて、アンソニーの超能力の結果が具体的にはどんなものなのかはもっぱら暗示されているのみ。そういう意味ではオリジナル版のほうが小説版の雰囲気に近いが、ホラー漫画の世界がそのまま実写になったようなリメイク版のほうにも、また独特な味わいがあるのでした。また誰かが本作をリメイクするとしたら、さらに斬新な仕方で、より気味悪く不快に(笑)、料理してくれる題材ではないでしょうか。それにしても能力的に最強に思えるアンソニー少年ですが、少年ジャンプで育った私としては、時間を止める敵が出てこようが時間が戻る敵が出てこようが何とか打開策を見つける『ジョジョの奇妙な冒険』の主人公たちに、ぜひとも一度、アンソニー少年と対戦し、これを打ち負かす方法を見出してほしい、などと、勝手に、想像してしまうのでした。

作中の気になる英語表現

天候すらも操るアンソニーのせいで村の天気は常に不安定。しかしアンソニーに都合の悪いことは心中に浮かべることすら許されない村人たちは、「今日はクソ暑い、、、けど、いい天気だねえ」とか「なんで雪なんぞ降らせたんだ、、、いや、これも風流だねえ」のように、天気をののしりつつ、あわてて言いつくろう表現がコミカルながらも痛々しい。英語の天気表現というのは、何を指しているのか不明なナゾの主語Itを形式的に置いたり、日本人にはちょっと馴染みにくいもの。この機会に、本作中の登場人物たちの。「ののしりつつ、やはりいい天気と言いつくろう」表現を暗記しておきましょう。そうすれば、完全無敵な超能力少年の住む村に巻き込まれてしまったとき、身を守るのにきっと役に立つでしょう。

  • “It’s a terrible hot day! Ah…It’s fine! It’s a real good day! What are you doing, Anthony?” – “I made a gopher with three heads.” (日本語訳->)「なんて暑い日だ、、、! あ、、、いや、いい天気だね。なんていい日なんだろう?ところでアンソニー、今日は何をしていたんだい?」「隣の飼い犬を三つ首怪獣に変えて遊んでいたんだ」
  • “It’s snowing outside! Anthony, are you making it snow? …But it’s good that you’re making it snow. Tomorrow is going to be a real good day, some kids are gonna come over to play with you”- “Yeah, and I can make some of those funny animals, dad.”(日本語訳->)「外が雪になってるぞ!アンソニー、お前がやったのか、、、?いや、いいんだ、雪にするのもいいもんだね。明日はもっといい日になるぞ、村の子供たちを呼んでお前と遊んでもらおう」「いいね、そしたら何人かをオモシロオカシイ動物に変えて遊ぼうね、お父さん!」

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